「乗り鉄☆たびきっぷ」とは?新幹線で行く格安の東海旅行
【本記事の概要】
東海道新幹線の一部区間、JR東海の全ての在来線と周辺の私鉄16社が2日間乗り放題の「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」の解説記事です。
熱海駅~名古屋駅間を往復するだけで元が取れるほどお得な「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」の魅力を、複数のモデルケースを用いながら説明します。
ご覧いただきまして、ありがとうございます!
本記事では、「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」(以下、乗り鉄☆たびきっぷと記載)の紹介をさせていただきます。
東海道新幹線の一部区間、JR東海の全ての在来線と周辺の私鉄16社が2日間乗り放題になるフリーパスです。
「乗り鉄☆たびきっぷ」を知らずに鳥羽や飛騨高山を旅行していた方は、損をしている可能性があります…
今後は、浮いたお金で美味しい料理を食べたり、ホテルのお部屋を豪華にできたり、もっと楽しい旅ができるかもしれません!
この記事は、読んでいただいた方が楽しく、そしてお得に旅行できることを目的としています。
4つのモデルケースを用いながら説明を進めていきますので、この記事で説明したことが今後の旅の参考になれば幸いです!
目次は以下の通りです。
内容は多めですが、順に説明していきます。
はじめに
みなさんは、東京駅~名古屋駅間を移動する際は、東海道新幹線の「のぞみ」を使うでしょうか?
もちろん、のぞみなら速いですし楽です。
ただ、「安い」と感じることは少ないと思います。
今回ご紹介する「乗り鉄☆たびきっぷ」なら、行程によってはとても安く旅行することができます!
きっぷの名前に「乗り鉄」と入っているので、たくさん鉄道に乗らないと元が取れないのでは?と思った方も居るでしょう。
そんなことはありません。
乗り鉄☆たびきっぷは、熱海駅~名古屋駅を往復するだけで元が取れるほどお得です!
しかし、東京駅~名古屋駅を往復する場合、乗り鉄☆たびきっぷを使用せずに普通に乗車券・特急券を購入した方が安くなります。
乗り鉄☆たびきっぷでお得になるケース、購入方法・使用方法、東京駅~名古屋駅では普通に乗車券・特急券を購入した方が安い理由などを説明していきます。
この記事を読んだ後に、「乗り鉄☆たびきっぷ」を知らなかった方が今後は1つの選択肢として考えていただけるようになれば幸いです!
「乗り鉄☆たびきっぷ」の概要
乗り鉄☆たびきっぷは、フリー区間内の鉄道が2日間乗り放題になるフリーパスです。
料金は、大人1人で8,620円です。
乗り放題になるフリー区間は、
・JR東海が管轄する全ての在来線(東海道本線、高山本線、飯田線など)
・周辺の私鉄16社の路線(あおなみ線、天竜浜名湖鉄道、長良川鉄道など)
です。
特徴としては、フリー区間が非常に広いことです。
『君の名は。』の聖地である飛騨古川駅、世界遺産「熊野速玉大社」の最寄り駅である新宮駅、武田信玄ゆかりの地である甲府駅、など多くの名所がフリー区間に含まれます。
フリー区間内の特急(「ひだ」「南紀」「しらさぎ」など)は別途特急券を購入すれば何度でも乗り放題です。
新幹線も、4回までに限り利用できます。
さらに詳しい説明は、JR東海の公式ホームページをご覧ください。
分かりやすいフリー区間の地図もあります。
https://railway.jr-central.co.jp/tickets/noritetsu-tabikippu/index.html
まずは、3つのモデルケースを用いて、どれくらいお得になるかを見ていきます。
購入方法やフリー区間外に跨る利用などに関しては、3つのモデルケースを説明した後に記載します。
※本記事で記載する運賃は、ジョルダンの検索結果をもとに記載しています。
Case1:『君の名は。』の聖地巡礼、「飛騨高山」
東海道新幹線と特急「ひだ」を使って、高山周辺を旅行するケースを考えます。
『君の名は。』の聖地巡礼や上三之町古い町並み、高山ラーメンなどが楽しめます。
出発地は、料金の比較を簡単にするために熱海駅とします。
『君の名は。』の作中にも登場した、特急「ひだ」です。(撮影地は高山駅)
聖地の1つに、飛騨古川駅のホームやタクシー乗り場があります。
高山駅から徒歩5分ほど歩くと、上三之町古い町並みです。
古い木造家屋が残されていて、風情があります。
上三之町付近では、高山ラーメンの店が多くあります。
これは、「板蔵ラーメン 上三之町店」を紹介したツイートです。
ハッシュタグに関してはお気になさらず…
#駅メモ麺テナンス
— こさいん@駅メモで全国制覇を目指す(7,579駅/9,323駅) (@cosine_travel) 2020年5月17日
飛騨高山の上三之町古い町並みにある「板蔵ラーメン」です。
高山ラーメンはすっきりとした味ながらもコクがあって、美味しいです。
みなさんの現在地から、板蔵ラーメンまでのルートはこちらです。https://t.co/I98RmeGkBo pic.twitter.com/zHfGJiqEPl
◆料金比較
熱海駅~飛騨古川駅の乗車券で高山駅にも下車できますので、熱海駅~飛騨古川駅の往復と乗り鉄☆たびきっぷで料金を比較します。
特急券料金込みの値段を記載しますが、乗り鉄☆たびきっぷでは特急券自体は安くなりませんのでご了承ください。
普通に旅行した場合 : 23,960円
乗り鉄☆たびきっぷの場合 : 17,620円
得した金額 : 6,340円
Case2:真珠や水族館で有名、快速みえで行く「鳥羽」
東海道新幹線と快速みえを使って、鳥羽周辺を旅行するケースを考えます。
鳥羽では海女の実演や真珠博物館がある「ミキモト真珠島」、ジュゴンやダイオウグソクムシが見られる「鳥羽水族館」などが楽しめます。
出発地は、料金の比較を簡単にするために熱海駅とします。
鳥羽では真珠や水族館が楽しめますが、道中の伊勢市駅や松阪駅にも名所があります。
伊勢神宮の内宮(ないくう)までは距離がありますので、バスなどをご利用ください。
ちなみに、伊勢神宮の正式名称は地名を冠さない「神宮(じんぐう)」で、外宮は豊受大神宮、内宮は皇大神宮といいます。
松阪では、松阪牛が楽しめます。
「かめや」さんでは一番安い「アミ焼丼」を頼みましたが、かなり美味しかったです。
30,000円を超える「最高級ビーフステーキ エクセレント」もありましたので、いつか頼めるようになりたいものです。
快速みえは、普通の乗車券や乗り鉄☆たびきっぷのみで乗ることもできます。
確実に座りたい方は、指定席(通常530円)を購入することをおススメします。
自分は快速みえの自由席で座れなかったことはありませんが、ゴールデンウイークや夏休みなどのシーズンでは混雑するかもしれません。
あまり意識しないかもしれませんが、快速みえや特急「南紀」はJR線以外の路線も走行します。
四日市駅~津駅間では、JR線ではない「伊勢鉄道線」の区間を走行します。
そのため、JR線の料金しかカバーしない青春18きっぷや外国人観光客向けのジャパンレールパスでは、伊勢鉄道線分の追加料金が発生します。
乗り鉄☆たびきっぷなら伊勢鉄道線も利用可能なので、気にすることなくシームレスに旅が楽しめます。
◆料金比較
熱海駅~鳥羽駅の乗車券で伊勢市駅や松阪駅にも下車できますので、熱海駅~鳥羽駅の往復乗車券と乗り鉄☆たびきっぷで料金を比較します。
特急券料金込みの値段を記載しますが、乗り鉄☆たびきっぷでは特急券自体は安くなりませんのでご了承ください。
普通に旅行した場合 : 20,600円
乗り鉄☆たびきっぷの場合 : 15,420円
得した金額 : 5,180円
Case3:家族連れに人気!「レゴランド」や「リニア・鉄道館」
東海道新幹線とあおなみ線を使って、レゴランドやリニア・鉄道館を楽しむケースを考えます。
出発地は、料金の比較を簡単にするために熱海駅とします。
あおなみ線(名古屋臨海高速鉄道 西名古屋港線)は、名古屋駅~金城ふ頭駅を結びます。
終点の金城ふ頭には、「レゴランド・ジャパン」やJR東海の「リニア・鉄道館」があります。
どちらも家族連れに人気のスポットです。
こちらは、リニア・鉄道館の外から見られる117系電車です。
この日は時間が無くて入館はしていないので、外から117系の写真だけを撮って帰りました。
冒頭で乗り鉄☆たびきっぷの大人料金の紹介はしましたが、こども料金は4,040円です。
大人料金は8,620円なので、こども料金は大人料金の半額以下です。
こども料金が大人の半額以下に設定されている乗り鉄☆たびきっぷは、家族旅行でも嬉しい商品だと思います。
あおなみ線はJR線ではありませんが、乗り鉄☆たびきっぷで利用できる私鉄の1つです。
名古屋駅~金城ふ頭駅の往復料金は720円なので、お得感は薄いかもしれません。
1つのきっぷで新幹線もあおなみ線も利用できると考えたら、得した気分になると思います!
◆料金比較
熱海駅~名古屋駅の往復乗車券とあおなみ線往復を合わせた値段と、乗り鉄☆たびきっぷで料金を比較します。
特急券料金込みの値段を記載しますが、乗り鉄☆たびきっぷでは特急券自体は安くなりませんのでご了承ください。
普通に旅行した場合 : 17,200円
乗り鉄☆たびきっぷの場合 : 15,420円
得した金額 : 1,780円
懸念点1:使い方を知りたい
ここまで、乗り鉄☆たびきっぷの使用例を紹介してきました。
それでは、実際にどのように購入すれば良いのか?どのように使用するのか?を見ていきます。
購入方法
乗り鉄☆たびきっぷは、JR東海の在来線が通る駅の窓口などで購入できます。
国府津駅や塩尻駅、新宮駅など、JR東海と他社の境界駅となっている場所では購入できない場所もありますので、ご注意ください。
東京方面からのご利用なら、「熱海駅」で乗り鉄☆たびきっぷを購入することをおススメします!
この写真は駅の外にある足湯付近から撮影していますが、乗り鉄☆たびきっぷはこの付近では購入できません…
みどりの窓口でも購入不可です。
JR東海道線で熱海駅まで来たのでしたら、改札ではなく新幹線乗り場方面へ向かってください。
乗り鉄☆たびきっぷは、新幹線乗り換え改札付近にあるJR東海の窓口で購入できます。
正直なところ、東京駅、品川駅、新横浜駅から旅行する方は、わざわざ熱海駅で降りるのは手間かと思います。
東京駅~熱海駅往復+乗り鉄☆たびきっぷ、のようなオプション券があれば楽だったのですが、現在はそのようなフリーパスは用意されていません…
ですが、熱海駅で下車せずに旅行を続ける方法を、「懸念点3:フリー区間外に跨って利用したい」の節で紹介します!
その説明の中で、東京駅~熱海駅往復のオプション券が用意されない理由も分かります。
使用方法
使用方法について、乗り鉄☆たびきっぷは有人改札で係員の方に見せて乗降します。
券の大きさ的にもシステム的にも、自動改札は通れません。
新幹線に乗車する際は、乗り鉄☆たびきっぷに加えて新幹線用の券も用意します。
有人改札で、新幹線用の券にスタンプ押してもらいます。
「こだま」「ひかり」に限り4回まで利用できる決まりなので、スタンプを押して4回より多く乗っていないかをチェックする必要があるからです。
懸念点2:のぞみに乗りたい
先程記載した通り、「こだま」「ひかり」に限り4回まで利用できる決まりです。
残念ながら、再速達タイプの「のぞみ」には乗車できません。
「のぞみ」に乗れないなら、東京方面から名古屋駅までは相当な時間を要するのでは…と思った方も多いと思います。
その疑問を、次の節で解消します。
ほぼ「のぞみ」?小田原の次が名古屋の「ひかり」
「のぞみ」に乗る希望が断たれてしまったので、次に頼れるのは「ひかり」です。
完全なる余談になりますが、「のぞみ」は原案の段階では愛称が「きぼう」となる予定でした。
しかし、タレントの阿川佐和子さんが「きぼうを大和言葉にすると、のぞみですね。」と愛称検討の場で言ったことがきっかけで、今ではお馴染みの愛称「のぞみ」が誕生しました。
阿川佐和子さんの父親は鉄道に詳しく、事前に「こだま」や「ひかり」など列車の愛称は大和言葉で付けられてきたと助言をもらっていたそうです。
話を戻しまして、「ひかり」にも希望はあります。
「ひかり」は大きく分けて、次の3通りの停車パターンが存在します。
注目していただきたいのは、パターン1です。
パターン1は、東京駅~名古屋駅間で考えれば、小田原駅に停まってくれる「のぞみ」と言っても過言ではありません。
つまり、「のぞみ」に乗れないからと言って、速達性が大きく損なわれることはないのです。
しかし、小田原駅は乗り鉄☆たびきっぷの「フリー区間外」です。
フリー区間の境界である熱海駅は通過しますので、別に用意するものがありそうです。
フリー区間外に跨る利用をする場合、何が必要かを説明していきます。
懸念点3:フリー区間外に跨って利用したい
フリー区間外に跨って利用をする場合は、「フリー区間外で乗車する区間」の乗車券と特急券が別途必要になります。
文字で書かれてもイメージが沸かないかもしれませんので、この後に紹介するCase4で実際の写真をお見せします。
区間外の乗車券を用意していれば、熱海駅や塩尻駅などのフリー区間境界駅で1回降りる必要がありません。
しかし、フリー区間外に跨る利用をする場合は、自由席しか利用できない決まりがあります。
利用できるのは自由席に限られますが、境界駅で1回降りなくて良いのは嬉しいことです。
ただ、フリー区間外に跨る利用をした場合は、乗り鉄☆たびきっぷを使用した方が割高となってしまうケースも存在します…
Case4:名古屋方面からフリー区間外の「箱根」を旅する
東海道新幹線を使って、箱根旅行を楽しむケースを考えます。
出発地は名古屋駅、目的地は箱根登山鉄道の箱根湯本駅とします。
フリー区間外に跨るので、小田原駅まで用意する券は以下の5つです。
全て、名古屋駅にて購入可能です。
写真は、静岡駅から小田原駅まで利用したときの券です。
1. 乗り鉄☆たびきっぷ
2. スタンプを押してもらう新幹線用の券
5. 熱海駅→小田原駅の自由席特急券(フリー区間外の特急券)
4.と5.は、熱海駅→小田原駅の乗車券&自由席特急券として1枚で発券される場合もあります。
厳密に言うと、熱海駅→小田原駅は自由席特急券ではなく特定特急券ですが、話がややこしくなるので割愛します。
パターン1の「ひかり」は、小田原駅に停車してくれる「のぞみ」のようなものなので、名古屋周辺の方が箱根まで旅行するには最適かと思います。
箱根登山鉄道は乗り鉄☆たびきっぷのフリー区間には含まれませんので、ご注意ください。
箱根と聞くと、小田急線の特急「ロマンスカー」のイメージが強い方も居ると思います。
小田原駅~箱根湯本駅間でロマンスカーに乗りたい場合、200円(こどもは100円)の特急料金を払うことでロマンスカーに乗車することができます。
小田原駅を発車した時点で開いている座席を利用できます。
新宿駅や町田駅からの利用者で、小田原駅で下車する方は多いです。
運良く展望席の利用者が小田原駅で乗降する場合、VSEやGSEの展望席に座れるかもしれません!
◆料金比較
名古屋駅~小田原駅の往復乗車券と乗り鉄☆たびきっぷで料金を比較します。
特急券料金込みの値段を記載しますが、乗り鉄☆たびきっぷでは特急券自体は安くなりませんのでご了承ください。
普通に旅行した場合 : 17,140円
乗り鉄☆たびきっぷの場合 : 18,000円
得した金額 : -860円
※このケースに限り、乗り鉄☆たびきっぷを利用した場合の方が割高となります。
割高となった理由は、特急券が熱海駅で分割されてしまうからです。
自由席特急料金(普通に乗車券・特急券を購入の場合)
合計 3,400円(往復6,800円)
自由席特急料金(乗り鉄☆たびきっぷを利用した場合)
合計 4,270円(往復8,540円)
特急券を熱海駅で分割した結果、往復で1,740円分の損をします…
少なからず、乗車券が分割されることの影響もあります。
乗車券・特急券を分割した影響が、乗り鉄☆たびきっぷの効果よりも大きいので、全体として割高となります。
実際に東海地方の方が箱根旅行をされる際は、普通に乗車券・特急券を購入されることをおススメします。
損する例で箱根を出してしまったので悪いイメージが付くかもしれませんが、7月下旬には箱根登山鉄道の箱根湯本駅~強羅駅が運転再開する予定です!
新型コロナウイルスの影響がどこまで続くか分かりませんが、是非箱根周辺をお楽しみください!
フリー区間外には出ずに目的地が熱海駅の場合は、前述の通り名古屋駅からでも元が取れます。
新幹線を小田原駅で降りる場合は、岐阜駅や多治見駅の発着でも損をしてしまう結果となります。
東海地方在住の方が関東方面を旅行する際に乗り鉄☆たびきっぷを使用するなら、注意が必要そうです。
これまで乗り鉄☆たびきっぷでお得になるケースを紹介してきました。
しかし、ここでフリー区間外に跨って利用する場合では、損をするケースもあることが分かりました。
次に、これまで見てきたCase1~3を、東京駅発着の場合ではどれほど金額に差が出るのか検証してみます。
Case1~3を東京駅発着の場合で検証する
Case1~3では熱海駅発着で検証をしたので、特に飛騨高山のCase1では6,000円以上もお得でした。
しかし、東京駅発着の場合は熱海駅で特急券が分割される影響で、お得さが減少します。
東京駅、新横浜駅、小田原駅、熱海駅を発着駅として、Case1~3と名古屋駅が目的地の場合の料金をまとめました。
品川駅発着の場合は東京駅発着の場合とほぼ同じ結果となりますので、割愛します。
この表から分かる通り、名古屋駅が目的地の場合は乗り鉄☆たびきっぷを使用しない方が良いです。
フリー区間であまり乗降しないようでしたら、通常通りに乗車券・特急券を購入することをおススメします。
一方、フリー区間内での移動が多い飛騨古川駅や鳥羽駅を目的地とする場合は、表中の駅では例外なくお得となります。
小田原駅発着の場合では、小田原駅~熱海駅を在来線の東海道線を利用することで更に運賃を抑えられます。
在来線を利用した場合、東海道新幹線の自由席特急料金870円はかかりませんので、往復で1,740円更にお得になります。
ところで、これらの検証は東京駅などを発車する時点で乗り鉄☆たびきっぷを所持している想定です。
出発日より前に熱海駅などで購入していれば話は別ですが、あまり現実的な状況ではありません。
しかし、小田原駅発着の場合に限っては、出発日当日に乗り鉄☆たびきっぷを小田原駅に到着する前に購入する方法があります。
小田急ユーザー必見の裏技、特急ロマンスカー「ふじさん」
小田急電鉄では、御殿場線直通の特急ロマンスカー「ふじさん」を運行しています。
かつては「あさぎり」の愛称で親しまれ、沼津駅まで直通運転をしていました。
これは、「ふじさん」で使われる小田急ロマンスカー60000形MSEです。
写真を撮影したときは「メトロえのしま」として運転していました。
御殿場行きの「ふじさん」は、小田急線の「新松田駅」ではなく御殿場線の「松田駅」に停車します。
松田駅から先、小田原駅まで向かいたい場合は松田駅から徒歩で新松田駅まで乗り換えます。
駅の外に1回出るので、松田駅までの乗車券と新松田駅~小田原駅の乗車券は別料金になるかと思いきや、そうではありません!
特急「ふじさん」で松田駅まで利用した場合、松田駅の改札でも新松田駅の改札でもそのまま通してくれます。
つまり、追加料金なしで松田駅(新松田駅)で途中下車ができてしまいます。
乗り換えの途中に松田駅の窓口で、乗り鉄☆たびきっぷを購入することもできます。
よって、特急「ふじさん」を使えば、小田原駅に到着するまでに乗り鉄☆たびきっぷを購入することが可能になります。
特急「ふじさん」はそんなにたくさんは運行されていないので、スケジュールにはある程度の制約がかかるでしょう。
しかし、松田駅で乗り鉄☆たびきっぷを購入した上で、小田原駅からパターン1のひかりを使えば東海地方で沢山の時間を過ごすことができます。
トリッキーな技ではありますが、特に駅メモで新駅回収をしたい方は試してみてください!
まとめ
改めて、乗り鉄☆たびきっぷについてまとめます。
フリー区間
東海道新幹線(熱海駅~米原駅間)、JR東海が管轄する全ての在来線、周辺の私鉄16社の路線
乗り鉄☆たびきっぷでお得になるケース
フリー区間内での移動距離が長い場合
購入方法
JR東海の在来線が通る駅(一部境界駅では購入不可)
使用方法
有人改札にて検札(新幹線乗車の際は、スタンプ押下)
東京駅~名古屋駅では普通に乗車券・特急券を購入した方が安い理由
最初にも書いた通り、「のぞみ」を使った方が、速くて楽だと思います。
しかし、乗り鉄☆たびきっぷを使えば、目的地や経路によっては6,000円近くお得になります。
「のぞみ」は使えない、自動改札を通れない、フリー区間外を跨ぐ場合は用意する乗車券が増えるなど、様々な制約はあります。
それでも、「乗り鉄☆たびきっぷって良さそうだな」と思っていただけたら幸いです!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!!
内容が盛りだくさんであったことと内容に不備があった影響で、アップロード日が1日遅れまして申し訳ありませんでした…
来週6/6の更新では、実際に乗り鉄☆たびきっぷを用いて旅をした記録を共有します。
現在、新型コロナウイルスの影響で中止となっている駅メモ内のイベント攻略ですので、イベントが再開したら参考にしていただきたい記事です。
「新幹線は隣駅までなら安い!」「隣駅じゃないのに安い場合もある!?」、そんな特定特急券のお話も盛り込む予定です。